ドラマ『恋です!ヤンキー君と白杖ガール』第1話感想

ヤンキー君との恋を描いた物語は、この世に数多く存在しますが、

ドラマ『恋です!ヤンキー君と白杖ガール』は、その中でもずば抜けて面白いです。

このドラマを全人類に観てほしくて、私なりの感想と登場人物の魅力をご紹介します。

 

第1話のあらすじはこちらの「3分でわかる第1話!」動画をご覧ください。

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まず、「目が見えないことで、見た目で偏見を持たない」弱視の子と「見た目で偏見を持たれてしまう」ヤンキーの組み合わせが最高。

そんな2人が出会い、少しずつお互いを理解して惹かれ合っていく過程が、コミカルかつ丁寧にテンポ良く進むのでとても楽しめました。

また、このドラマでは「弱視のユキコがどのように見えていて、普段どうやって日常生活を送っているのか」「ユキコが通う盲学校の友達はそれぞれどのように見えているのか」を分かりやすく説明してくれます。私自身これがきっかけで「白杖全盲の人」という思い込みを改め、道路の点字ブロックに意識が向くようになりました。

ブコメディーを楽しみながらも、視覚障がいについて学べる新しいタイプのドラマ。

それがこの「恋です!ヤンキー君と白杖ガール」の面白さのひとつだと思います。

実は原作を先に読んでいたので、タイトルの頭に「恋です!」って付け加えられてることに対して少し違和感を感じていました。しかし、第1話でこの「恋です!」という言葉に込められた、純粋で不器用な森生の想いを知ってからは、このタイトルを見るたびに愛おしさが溢れてきます。良いシーンだから本当に観てほしい…

 

そして、このドラマの原作でもあるうおやまさんの漫画『ヤンキー君と白杖ガール』もとても面白いので、少しでも興味を持った方はぜひ読んでみてください。登場する人たち全員のことが愛しくなる、あたたかい漫画です。

 

ユキコと森生

 

第1話が放送されてから、かれこれ20回以上は繰り返し観ているんですが、森生がユキコを呼ぶ声が頭から離れなくなりました。

気になったので、第1話の中で森生が何回「ユキコさん」と言ったかを数えてみた結果、回想シーンも含めると計29回「ユキコさん」と言っていました。つまり視聴者は1分40秒に1回のペースで森生の「ユキコさん」を聞いてることになります。そりゃあ頭から離れなくなるわ。

ちなみにユキコが森生を「黒川」と呼んだ回数は計14回。後半からユキコの怒涛の追い上げはありましたが、結果的に倍の差がつきました。このお互いを呼ぶ回数が2話以降どう変化していくのか、引き続き調査していきたいと思います。

 

あと、ネット上でも話題になっているのが森生とユキコの身長差。

調べたところ、森生役の杉野遥亮さんの身長は185㎝、ユキコ役の杉咲花さんは153㎝。

なんとその身長差は32㎝。数字を見ただけで動悸が収まりません。とくに、第1話の最後で2人が公園に出かけた場面の、一面に咲くマリーゴールドと森生とユキコの後ろ姿の構図が堪らなく好きで。2人の間に流れる優しくてあたたかい空気が素敵で、いつまでも見守っていたくなりました。この構図で撮ろうと考えた人まじで天才。拍手喝采

ちなみに私が身長差でこんなに騒いでるのは、ドラマ『トリック』の上田と山田コンビ以来です。

そして、このドラマのポスターがめちゃくちゃ大好きなのでぜひ一度見てほしい。

第1話であんなにぎこちなく誘導してた森生が、これからこのポスターのようにユキコと手を繋ぎ、なんならちょっと余裕ぶっこいた表情ができるようになるのを観れるかと思うと、今から楽しみです。

 

個人的に気になる喧嘩シーン

 

森生と獅子王が睨み合い、拳を交わすシーンは一見ラブコメにそぐわないくらいの迫力があって驚きました。獅子王役にアクションに定評のある鈴木伸之さんを起用するあたり、制作側の本気度がうかがえます。また森生、花男、草介たちがかつて喧嘩に明け暮れていた回想シーンの未公開映像がyoutubeで配信されており、それを観て「スタッフさんの中にもしやハイロー(HiGH&LOW)ファンがいらっしゃる…?」と本気で疑いました。

実際、草介役を演じているのがFANTASTICS from EXILE TRIBEのメンバー堀夏喜さんなので、なにかしらLDHEXILEの所属事務所)と繋がりがあるのではと思っています。ちなみに私はEXILE TRIBEのファンクラブに入会しているくらい好きなので、堀さんのこれからの俳優活動をひそかに応援しております。

 

登場人物の魅力

 

赤座ユキコ(杉咲花

安心と信頼の杉咲花さん。弱視であるユキコの歩き方や日常の細やかな所作に至るまで丁寧に演じていらっしゃいます。

明るく勝気で、はっきりとものを言うユキコが、家族や気を許した人に対しては雰囲気が柔らかくなるところがとっても可愛くて好きです。白杖が折れてしまい、イズミの職場を訪れた時のユキコがいかにもお姉ちゃんに甘える妹でso cuteでした。

これから物語が進むにつれて、森生と一緒にいる時のユキコはどんな雰囲気になっていくんだろう、どんな表情を見せてくれるんだろうと楽しみでなりません。

 

黒川森生(杉野遥亮

不器用で口ベタだけど、素直で、自分の知らないことはちゃんと調べるし、相手に寄り添おうと試行錯誤する森生を観ていると、時々ハッとさせられることがあります。

ビジュアル、キャラクター性含め最強の新時代ヒーローの誕生だと思っています。

始めは杉野さんの優しいお顔は「強面のヤンキー」設定としては大丈夫なのかな?と思いましたが、だからこそ顔に傷がある森生の葛藤を強調できたり、ユキコに見せるワンコのような可愛らしさを表現できるのかなと納得しました。

 

 

そもそも、なんでこのドラマに惹かれたんだろうと改めて考えると、それは自分の中にある「普通」じゃないというコンプレックスの部分が影響してると思います。

もしかしたら、側から見た私は普通に見えるかもしれません。だけど私は私で周りの人には言えない悩みが山ほどあって、その悩みが理由で自分は世の中の「普通」から外れて生きていると日々感じています。

だからこそ、森生が弱視のユキコを「普通」の世界で生きていると言ったシーンが印象的で忘れられません。人それぞれの違う「普通」があって、どれも間違いじゃないと、そう言ってもらえた気がして心が少し軽くなりました。

 

 

まだ第1話しか観ていなのに、すでにこのドラマが最終回を迎えた後のロスが怖くてたまりません。

でも、それくらいハマれるドラマに出会えて私は幸せ者です。