ドラマ『僕らの食卓』3話 感想

今回は地上波の放送時間まで待てず、

Lemino先行配信でフライング視聴しちゃいました。

 

3話のあらすじ

豊(犬飼貴丈)と穣(飯島寛騎)、種(前山くうが)の3人は週末に動物園に行こうと計画を立てる。種にタコさんウインナー入りのお弁当を作って欲しいと頼まれた豊だが、お弁当を作ったことなどない…。そこで豊は、職場の同僚・大畑レイ(古畑星夏)に頼んでお弁当作りの練習に励むことに。いよいよ迎えた動物園へ行く当日の朝、3人は動物園に向かおうとするが、急に雨が降り出してしまう。ぐずる種のために、豊はあることを思いつくのだった。

ドラマ『僕らの食卓』| あらすじ

 

感想

豊が種くんと穣のために慣れないお弁当作りに奮闘したり、

大畑さんが豊のためにお弁当のレシピやアドバイスをくれたり、

穣が豊のために種くんが遊んでる動画を撮って送ったり、

 

それぞれが誰かを想っている。

それらが織りなす優しい世界が、

疲れた現代人の心に沁みます…

 

同僚の大畑さん、ええ人…

豊が初めて作ったお弁当を見たときの

「伸びしろに期待できる」発言からは、

大畑さんの優しさと快活さがにじみ出てました。

彼女の明るさに救われた人は、豊の他にもたくさんいるだろうな。

 

動物のものまねをする種くんも、

豊との何気ないメッセージのやり取りにニヤニヤしちゃう穣も

どちらも果てしなく可愛いんじゃ…

 

何度目かの視聴で気付いたんですが、

この上田家でのシーンと、次の豊の調理シーンのどちらにも、

卵をかき混ぜる音が聞こえてたんです。

それが、会ってない時間も上田家と豊が繋がってるような気がして、

なんだか嬉しくなりました。

 

 

最後のシーン

 

個人的にあのシーンが大好きで、何度も観返してます。

 

豊の言葉に対して、

穣の表情だけで彼の感情の動きを見せるという、

めちゃくちゃ繊細な演出とお芝居がすごい。

 

わりとエンタメ寄りな演出が多い昨今のドラマ界隈で、

余白をつくることで視聴者の想像力を刺激するシーンでした。

 

あの時の穣はどんな気持ちで、何を考えていたのか。

この余白を埋めるのは視聴者自身で、

それぞれの置かれた状況やコンディションによって、

様々な捉え方が出来ると思います。

 

※ここからはあくまで私の想像です

 

このときの穣は、豊への想いを自覚すると同時に、

豊の自分に対する想いと、自分が豊へ抱く想いはたぶん違ってて、

でもその想いを伝えたら、きっと豊が困ってしまうことも分かってると思う。

今みたいに、種と3人で楽しくご飯が食べられなくなるかもしれない。

そんなことは、種も自分も悲しいし望んでいないから、

自分から豊に想いを伝えることはしない。

ただ今は、こうして一緒にいられる時間を大事にしていたい。

 

と、そんな風に思ってたんじゃないかなと。

 

初見のときに、このシーンの穣の表情があまりに切なく見えて、

こんなセンチメンタルな気持ちを抱えたまま私はあと1週間を過ごすのかと、

軽い絶望を味わいました。

 

けれど何度も視聴するうちに、もっと多面的に穣の感情を捉えることもできて、

豊の言葉をぽつりと口にして、心の中で反芻させている穣の表情は、

初見のときよりも少しだけ柔らかく見えました。

 

 

毎回のことだけど、犬飼さんと飯島さんが、豊と穣として確かに

そこに居てくださって、その瞬間に生まれる空気感がすごく素敵で…

もう感謝してもしきれません。

 

 

「僕らの食卓」の公式インスタグラムに載ってたお弁当を見て、

ふと、今豊の家にはお星さまの爪楊枝が余ってるのかなと思うと、

なんだかほっこりした気持ちになりました。

きっと豊も、この爪楊枝を見るたび楽しかった思い出が蘇るのかな~