ドラマ「恋です!ヤンキー君と白杖ガール」 第4話感想

第4話のダイジェストはこちら。

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森生に触発されたユキコは、自分もバーガーショップでアルバイトを始めます。初めは従業員たちの足を引っ張り、失敗を連発してしまいますが、持ち前の負けん気で努力を重ねるユキコ。はじめは視覚障がいをもつユキコの扱いに戸惑っていた従業員たちの気持ちにも徐々に変化が起きはじめて…

と、こうして読むと結構ありがちな展開なんです。でも侮るなかれ。このありがちな展開を追っていくと、知らず知らずのうちに胸が熱くなり、ポテトを作るユキコを全力で応援し、完成を見届けた瞬間涙を流している自分に気がつきました。ユキコの真摯に仕事と向き合う様子には心動かされるし、フロアの紺野(大友花恋)もただユキコを疎ましく思う役ではなく、仕事に対してプライドを持って働いている人物として描かれていたのも良かったです。芸人の吉住さんが演じる副店長・紅林はリアルな存在感でこのドラマを彩っていました。

BBバーガーに関しては茶尾店長の過去や来栖くんのエピソードなど大好きな話が満載なのでぜひ原作も読んでほしいです。あの辺りの話を読んでると「ほんとにラブコメ…?」と疑うほどに、生きることや働くことについて考えさせられます。

 

そういえば、私がこの作品を愛してやまない理由が今回はっきりと分かった場面があります。それは、ハチ子から告白された森生が偶然会った青野(ユキコの同級生・細田佳央太)に相談する場面で、青野はこの世界にひとつとして同じ「色」がないように、「好き」にも恋だけじゃなく愛や友情など色んな種類があって、森生のユキコへの想いも、ハチ子への想いも違ってていいんじゃないか。そんな意味のことを言っていて、なんだか心が軽くなったような、嬉しい気持ちになりました。この作品は森生とユキコのラブストーリーがメインでありながらも、恋愛じゃなくても人は人を愛することをきちんと描いこうとしている。ありがとう青野。

原作で獅子王がイズミに「私は友愛が恋愛より劣っているとも思っておりません」とサラッと言う場面もあるように、恋愛をそれ以外の感情の上に置かないところはいいなと思います。この場面めちゃくちゃ好きなのでドラマの獅子王も言ってほしいな…

 

さて、前回私はハチ子の唇強奪事件で荒れに荒れましたが、なぜ私はこんなにも荒ぶってしまったのかその理由を挙げてみました。

・同意のない不意打ちキスだったから。

・ユキコが見えてないことを知ったうえでやったずるい行為だから。

後者の理由を書いているとき、原作でハチ子が障がいのある人の事を「ずるい」と思っていたことを思い出しました。ハチ子は健常者であるはずなのに社会で上手く生きられない。障がいのある人はできないことが許されるのに、自分はどこも悪くないからできないことが許されない。上手く生きられないのは自分が悪いんだとそう思っていました。そうやって生きづらさを抱えるハチ子の心の支えだった森生が選んだのが障がいのあるユキコだった。そんな経緯から、ユキコのことをずるいと思って自分もずるい行為に及んだんじゃないかと考えました。まあ、ぶっちゃけハチ子の生きづらさとユキコは関係ないし、どんな事情でもやっちゃいけない行為なんですけどね。この辺りがどうドラマで描かれるのか、5話をしっかりとこの目で確認したいと思います。

あと、日テレドラマ公式チャンネルでファーストサマーウイカさんが茜おばちゃんとして「私の喫茶店でなにチューしてくれてんねん(怒)」とキレてくださったり、生見愛瑠さんと共演しているウッチャンナンチャンの南原さんが「ハチ子そりゃダメだって!」と叱ってくださってて、少し心が晴れた気がします。怒ってるの私じゃなくて安心したよ。

 

恒例の「ユキコさん」数えたシリーズは、今回ユキコのアルバイトで直接会う機会がすくなかったこともあり、激減して26回でした。応援団森生のところで回数稼いだなと思っています。対する「黒川」は4回と驚異の一桁。次回に期待です。

 

そういえば今回冒頭のナレーションが森生だったの、なにかの伏線なんでしょうか(ドラマ最愛の見過ぎでなんでも考察してしまう癖がつきました)