ドラマ『僕らの食卓』9話 感想

あと2話で最終回なんてまだ信じられない自分がいます。

今週もよろしくお願いいたします。

 

9話のあらすじ

お互いに気まずい思いを抱えたまま、会えない日々を過ごす豊(犬飼貴丈)と穣(飯島寛騎)。初詣に行く約束をした元旦が近付いていた。

晦日、豊は久々に実家に帰ることにするが、両親は出かけており兄・勇樹(市川知宏)と二人きりの時間を過ごすことに。兄との会話で、豊は、実は自分の方から家族に対して壁を作っていたことに気付く。何かが吹っ切れた豊は、自分の想いを伝えるために穣の元に走り出す。一方の穣も、豊の元に駆け出していた。公園で話をする二人。そこで二人は互いの気持ちを確かめ合う…。

ドラマ『僕らの食卓』| あらすじ

 

 

「今までどおり」

前回、穣は豊に「これからも今までどおりでいてほしい」と言いました。

つまり告白する以前の友人関係のままでいてほしいと。

無理なお願いだと心では分かっていても口にしたのは、

これ以上豊を困らせたくない

種やおとうを悲しませたくない

自分の気持ちを抑えてでも豊の側にいたい

そんな穣の葛藤があったからでしょうか。

この世の終わりみたいな顔した穣が「今までどおり」

と口にするたびにとても切なくなりました。

 

穂積家

兄さん、あなただったのね…

小さい頃に熱を出した豊の頭を撫でてくれたのは、兄の勇樹でした。

やっぱり兄さんだったか~!

豊に伝わってよかったね…

本当は、勇樹には若気の至りといえど、

あの時きつく言ってごめんって豊に謝って欲しかったし、

ご両親にももっと早く話し合いの場をつくって欲しかったけれど、

みんな完璧じゃなくて不器用なところがリアルな家族なんだろうな…

 

もし豊が大晦日に実家に帰らなかったら…

勇樹に自分の気持ちを伝えられなかったら…

家族の気持ちに気付けないままだったかもしれません。

豊が家族と向き合う勇気をくれたのは、穣と出会えたからですよね。

 

私、実家からの帰り道のシーンが一等好きで。

なにかが吹っ切れるというか、一気に視界がひらけた豊が、

大切なことに気付いて穣のもとへ走り出すんですが、

ここの豊の走り出す足元の描写に胸が震えました。

いけー!ゆたかぁぁぁ!と思わずエールを送っていました。

 

公園でのシーン

一方、おとうの助言で家を飛び出した穣は、

走ってきた豊と遭遇します。

 

そして、豊と穣が初めて出会った公園で

ぽつりぽつりと話し始めるふたり。

 

穣の気持ちを受けて、

今度は豊の方から穣に気持ちを打ち明けます。

今まで、ふたりの関係性に踏み込むのは穣きっかけが多かったので、

穣と出会ったことで豊も変わっていったんだなぁ…と感じました。

 

家族と話し合えたこと

穣の第一印象はすげー怖かったこと

だけど自分を変えてくれたのは穣だってこと

穣になら自分のことを全部話してもいいこと

ここが自分の居場所だって思えたこと

 

もうここの会話全てが愛しくて…

何度も何度も観返しては

ふたりのやりとりを噛みしめてました。

 

大切な人だからちゃんと向き合いたい。

好きだって気持ちじゃ足りないくらい

穣のことが大切なんだと伝えます。

そして、穣の想いに応えるように手をとって

「ぼくは、これからも穣と一緒にいたい」

 

私は思わず拳を突き上げて歓喜していました。

 

豊の言葉を受けて、今まで抑えていた感情が溢れ

安堵に包まれた穣の表情に涙がこぼれました。

 

よかったねぇ…

本当に良かったぁ…

 

お互いの気持ちを確かめ合った後、

「これからは、今までどおりじゃなくなるかもしんないけど…いい?」

穣のこの言葉をきっかけに

ふたりは「今までどおり」のその先へ進んでいきます。

ふたりともおめでとう!

 

 

そして約束通り、種くんも一緒に初詣に行けました。

幸せオーラが溢れているふたり。

しかし、幸せそうな穣がふと呟いた

「幸せすぎて怖い」

ど どうした穣…?

始まったばかりで終わりのことを考えてしまうのはどうなんや…

とはじめは思っていましたが、

そうか…

身を切られるような母親との別れと

その後に襲ってくる虚無感を若いうちに経験した穣は

きっと大好きな人と別れることに人一倍敏感なのかもしれません。

それこそ別れてしまったら

もう「今までどおり」の関係にすら戻れないかもしれない。

そこに気付いた私は頭を抱えました。

 

こればっかりはどうしようもないけれど、

ふたりには種くんもおとうもいて、

後藤店長も大畑さんもいます。

ふたりのことを気にかけてくれる人がいて、

ふたりがお互いを想う気持ちがあれば、

これから起こるどんなこともきっと乗り越えていける。

そう信じています。

 

なんだか最終回の感想みたいになってますが、

それくらい今回は脚本もドラマとしての構成も神がかっていました。

 

泣いても笑っても次回が最終話です。

ふたりが下す決断と歩む未来をしっかりと見届けたいと思います。