ヅカオタの備忘録③~明日を信じる~           

 2018年6月、宝塚友の会*1に入会した私は、雪組公演『凱旋門/Gato Bonito!!』のチケットを購入。今までチケットはコンビニ発券だったが、今回は初めて劇場の発券機を利用してみた。発券機から出てきたチケットを見て感動する。すごく宝塚っぽいチケット*2だった。あとこのピンク色したチケットは入場時にもぎらないことも初めて知った。宝塚にはまだまだ知らないことがたくさんあって、楽しい。

フランスのパリを舞台にしたお芝居は哀愁を帯びた美しい音楽が印象的だった。もし自分がパリの街を歩き、凱旋門を眺めたことがあったなら、きっとこのお芝居の感じ方も違っていたのかもしれないと思った。幕間に公演ドリンクのカルヴァドス*3のカクテルを飲む。うちの祖父が好みそうな味だった。そういえばおじいちゃんの部屋にボトルが飾ってあったな…

ポルトガル語で“美しい猫”を意味するタイトルのラテン ショーはまるで夢を見てるようだった。プロローグの白い衣装が褐色の肌によく映えてたまらなくかっこいい。望海さん歌うまっ…真彩さんの歌声ずっと聴いていたい…彩風さん足なっっが…皆さん美し…そんな感想が頭に浮かび続ける。

ショーの歌の歌詞の中で「今日裏切られても 明日いいことがある」という箇所があるんですが、初めて聴いた時はかなり衝撃的で。わりとネガティブ思考の私にとって、先の分からない世の中でそう言い切る強さと自信は衝撃だった。

けれど望海さんから「明日はいいことがある!」と強く言って貰えたら、不思議とその言葉を信じたくなってくる。起こってもいない未来に必要以上に怯えることはないと思わせてくれる力が宝塚歌劇にはあった。

今回の遠征の時に、雨の影響で地元まで帰る為の交通機関が全て運休する事態が起きた。東京を経由して地元へ帰る道中、私の脳内にはあの歌詞が浮かんでいた。今日天気には裏切られたけど、明日はきっと良いことがある。そうやって自分を鼓舞しながら夜行バスに揺られていた。次の日本当に良いことがあったかは残念なことに全く覚えていない。けれどあれから落ち込む事があっても、あまり悲観的に考えることがなくなった気がする。ありがとう、望海さん。

次の花組公演も、頑張ってチケットとろう。

次回に続く。

*1:宝塚歌劇を心から愛する方々のための会員組織。運営は阪急電鉄株式会社が行っている。

*2:ニュアンスが伝わってくれ

*3:劇中に出てきたお酒。林檎のブランデー。